デザインフェスタ(通称:デザフェス)は、東京ビッグサイトで開催されるオリジナルのハンドメイド作品を販売できる一大アートイベントです。
2017年5月に開催された「デザインフェスタvol.45」に出展したけど、期待していたほど売れなかった…という人も多いのではないでしょうか。

せっかく魅力的な商品を販売しても、しっかりとアピールできなければ売り上げにはつながりません。
「デザフェスは売れない」なんて思い込みは禁物です。売れるための仕組みを整えれば、デザフェスの売り上げを伸ばすことはできます!

この記事では、デザフェスの売り上げを伸ばすためのブースのレイアウトを、マーケティングの視点で考えてみるをテーマにしています。
マーケティングと聞くと難しそうですが、具体例を写真付きで紹介しているので初めて出展する人、もっと売上を伸ばしたい人にも参考になればうれしいです。

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デザフェスのブースレイアウトをAIDMA(アイドマ)の法則に当てはめる

AIDMA(アイドマ)の法則とは?
AIDMA(アイドマ)の法則とは?
簡単に言うと、消費者が商品やサービスを知ってから購入するまでの考え方の流れです。

人が商品を購入するまでは知って→興味を持って→欲しいと思い→記憶して→購入というプロセスを踏むと言われています。
英語で表記すると、Attention(注意)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)で、それぞれの頭文字を取って「AIDMA(アイドマ)」と呼びます。

このAIDMA(アイドマ)の法則という考え方を、トンソクデザインが販売している輪切りのブタのメモスタンド「SLICE PIG-スライスピッグ-」の実例を用いて、ブースのレイアウトや展示方法を考えてみます。

minneバナー▲輪切りのブタのメモスタンド「SLICE PIG-スライスピッグ-」

1.Attention(注意)

Attention(注意)
Attention(注意)から。
まずは注意を引いて気づいてもらい、見てもらわなければ購入の第一段階にも進みません。存在を知らなければ無いものと同じです。

デザフェスではものすごい数のブースと商品があふれています。そのうえ会場は多くのお客さんで混雑。
デザフェスで自分の商品を知ってもらうためには、二つの問題点をレイアウトでクリアしないといけません。

問題点1:高低差
問題点2:販売物の理解

問題点1:高低差

歩いてるお客さんとブースにはどうしても高低差が出来てしまいます。
手のひらサイズの雑貨などは、そのままテーブルに置いていると立っているお客さんからは目線を下げないと視界に入らないため、アピール力に欠けます。

そこで、展示用のディスプレイを作成して、商品を階段状にレイアウトしてみてはいかがでしょうか。
商品のレイアウトに段差をつける
段差をつけて高さを出すことで、立っているお客さんとの目線に少しでも近づけることができます。

問題点2:販売物の理解

遠くから見た時に何を取り扱ってるのかを瞬時に理解させることが必要です。
基本的にお客さんは右と左のブースを流し見しつつ、気になるものがあれば近寄って作品をよく見るという行動をとります。

展示エリアは混雑していて人と人の隙間からブースを目にする状況も考えられるので、大きく目立つパネルと、ビッグサイズの商品をディスプレイしました。
デザフェスブースの全体像ブース用ビッグパネル

大きな展示用サンプルビッグサイズのディスプレイ
これで遠くから見た時にも、ブタを取り扱ってるブースだとわかってもらえるかと思います。

問題点1:高低差
→商品を階段状にレイアウトして高低差をクリア

問題点2:販売物の理解
→パネルと大きい展示物をディスプレイして、何を取り扱ってるブースなのかをアピールする

パネルや大きい展示物は用意するのにお金も手間もかかるので大変かもしれません。まずは高低差だけでもクリアできるようなレイアウトをおすすめします。

2.Interest(関心)

Interest(関心)
Interest(関心)です。
Attention(注意)で注意を引いて気づいてもらったお客さんに、次は興味を持ってもらわないといけません。
人は1.5秒〜2.5秒の間に自分にとって必要か必要でないかを判断してると言われています。
歩きながら色々なブースを見てるお客さんにとって、分かりづらい商品はスルーの対象になってしまいます。

1.5秒のうちに興味を持ってもらうために、商品のサンプルとプライスカードをディスプレイしました。

商品のサンプル

商品サンプル
サンプルは3体のスライスピッグを並べ、商品に触れるようにしました。
これにより、固いのかやわらかいのか、重いのか軽いのかなど物理的な疑問を解決できて、商品をじっくりと自分の手で持って見ることができます。

プライスカード

プライスカード
プライスカードの本来の目的は名前の通り商品の値段を表すものですが、ただ単に値段を書いてるだけじゃもったいないです。

その商品にどんな特徴があるのか、どんな作り方をしてるのかなどを書いておくと、商品に対する理解が深まります。

スライスピッグのプライスカードはあえて商品の特徴ではなく、豚肉やブタそのものの特徴を記入しました。
スライスピッグの大きな特徴は切り身からお肉が見えてること。食べられてしまうブタという売りを大きくアピールする形で仕上げました。

3.Desire(欲求)

Desire(欲求)
次にDesire(欲求)です。
気づいて、興味を持った次の段階として欲しいという欲求が生まれます。
ただ、これ…対策のしようがないですよね。
だって欲しいと思ってもらえる魅力的な商品を作るしかないんだから^_^;

そこで、トンソクデザインなりに気をつけている魅力的な商品の作り方、見せ方をご紹介します。

パーティングラインの処理

パーティングラインとはレジンを成型するときにできてしまう継ぎ目の部分です。
シリコンの型を合わせてレジンを流しているので、どうしても合わせ目にはパーティングラインができてしまいます。
プラモデルを組み立てた時にできる合わせ目のようなもの。これを丁寧に処理します。
削ってやすってやすってやすって…と繰り返すとキレイになります。
パーティングラインの処理の甘さのせいでどうしても商品に「未完成感」や「安っぽさ」が出てしまう気がするので、できる限り処理は丁寧にしています。

パッケージ

SLICE PIG-スライスピッグ-のパッケージ
スライスピッグのパッケージは透明なプラケースに台座を設置、そこに本体のブタちゃんたちを封入しています。
ただ透明なプラスチックに入れてプチプチを巻いても商品としての魅力にはつながりません。
台座に背景のイラストを印刷することで台座としての機能はもちろん、ブタが暮らす世界観もプラスしました。

4.Memory(記憶)

Desire(欲求)
前段階のDesire(欲求)で欲しいと思ってもらえたらあと少し!そしてここも意外と難関です。
人は欲しいと思っても実際に購入するまで一度悩みます。

「今月使いすぎちゃったからお金残り少ないんだよな…」「もっと他のブースも見てからの方が…」「後で来ても売り切れるなんてことはないだろう…」

よっぽど決断力のある人じゃない限りは、まずは迷うものです。自分にとって本当に欲しいモノかどうか、無駄づかいにならないかどうかなど。

どれだけ記憶に残るかはDesire(欲求)と同じく商品そのものの魅力に依存するところがあります。
それなら、記憶に残る要素をプラスしましょう。
人は自分にとって必要なものかそうでないかを瞬時に判断してると書きましたが、欲しい気持ちを記憶にとどめさせるには、自分が商品を手に入れたとき、どんなメリットがあるかを想像させることが重要です。
「メリットを想像させる」を具体的に考えてみます。

商品を購入することで得られる満足「ベネフィット」とは?

商品を購入することで得られるメリットのことを、一般的に「ベネフィット」と呼びます。

ベネフィットの具体例

ある有名な入れ歯安定剤のCMといえば、薬剤を入れ歯に塗ると、細かい食品も歯茎にはさまらずに痛くない、といった商品の効能を表すものを長年続けていました。

ですがここ最近、入れ歯安定剤を使うことで思いっきり食事を楽しめる、友達と大口を開けて笑えるなど、商品を使うことで得られる体験(満足)を表現するCMに変わりました。

ただ商品の説明をするのではなく、商品を得ることでどんな満足が得られるかを想像させることが「ベネフィット」です。

ベネフィットを押し出したAppleのCM

最近はベネフィットを押し出した広告がじわじわ増えてきてはいますが、ベネフィット型CMの元祖はやはりAppleのiPhoneではないでしょうか。

日本の携帯電話のCMといえば「8メガピクセルのカメラ!」「防水機能!」など商品自体の機能を押し出す形が一般的。昔からこう言ったCMに慣れていると特別違和感もありませんでしたが、やはりiPhoneのCMを見たときは衝撃でした。

機能には一切触れず、様々なシチュエーションでiPhoneを使うユーザーの姿を見せ、iPhoneを使うと生活はこんなに変わる、こんなに楽しいことが待ってるというベネフィットを言葉を使わず映像で見せたのは革新的だったと思います。

話しが少しそれましたが、商品を手に入れたとき、どんなベネフィットが得られるのかをお客さんに想像させられれば、より記憶に残る商品になります。

スライスピッグは商品をパッケージから出し、実際にメモスタンドとして機能しているサンプルをブースにレイアウトしていました。
メモスタンドとしてサンプルを展示
これによってお客さんからは「これ会社のデスクに置いておいたらおもしろいかも」「メモ取るときにお肉が見えたらみんなビックリするよ」など、実際に商品を使用しているシーンをお客さん自身が思い浮かべてくれました。

このときお客さんは、「デスクで使うことで周りの人が笑ってくれる姿」を想像して、そこにベネフィットを感じてくれたんだと思います。

しっかりベネフィットを訴求して記憶に残る商品になれば、一度はブースを離れても会場を一周してからきっとまた戻ってきてくれます。

5.Action(行動)

Action(行動)
最後はAction(行動)です。これまでのフローを踏んだお客さんが最後に起こすのは購入という行動です。
せっかく買おうと決心してくれたお客さんの行動を邪魔しないことが大切。

商品の売り切れ防止を考えて在庫を用意しておく、お釣りの小銭を用意しておくなど、当たり前のことですが大事です。

せっかく購入をしようとしているモチベーションを、こちらの都合で台無しにしては元も子もありません。最低限の注意点を意識して、自分の作品を送り出しましょう。

まとめ

デザフェスのブースのレイアウトをAIDMA(アイドマ)の法則に当てはめてご紹介しましたが、内容は難しくなかったかと思います。
数多くある作品の中で、いかに自分の商品を埋もれさせずアピールするか。
ひとつひとつを法則にもとづいて見直してみれば、きっとデザフェスの売り上げも伸びると思います。
まずは小さな改善点を見つけて実行してみてはいかがでしょうか。

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